
俵屋宗達の「鹿」を版木に彫り芭蕉紙に刷り上げた作品をご紹介。
画像ではわかりにくいですが、文様部分を少し盛り上げています。
これをエンボス拓、立体拓と呼んでいます。

作者は鎌田敏輝氏。
鎌田氏より芭蕉紙をお使いになっての感想を下記の様に頂きました。
「沖縄独特な和紙、芭蕉紙について参考になればと思います。
「芭蕉紙と、他の和紙との違いということについてですが、私は、料紙を加工する場合には、雁皮、三椏系の和紙を使用します。
芭蕉紙は、それらとは根本的に異なる紙です。
紙料、沖縄という風土、水は、本土とは性質を大いに異にします。
私は、紙を選択する場合に、自分の表現に最適な紙を追求します。
そして、最終的に採用した紙は、掛けがえの無いものとなります。
つまり、他の紙では代用できないものとなります。
先程紹介したエンボス拓には、今までに、いろんな紙をテストしてきましたが、芭蕉紙ほど魅力的な紙はありません。
それは、自分が表現したい民藝の芸術性、使用している墨、伸縮率、そういう要素に極めて適応性が高いものがあります。
芭蕉紙単独で使用する場合においても、継ぎ紙と連作にする場合でも、その持っている特性が他の邪魔をすることがありません。
これは、加工した色ではない、芭蕉紙独特の地色によるところだと思います。
それが、余白を十分カバーします。
以上が、私が芭蕉紙に持っている大体の感想です 。」
鎌田氏のホームページは下記よりどうぞ。
URL「料紙で彩る宮沢賢治とイーハトーヴ」
http://homepage3.nifty.com/~ryoshi/
作品のご購入はこちら。
コメント