かつて首里王府の公用紙として首里の地で漉かれていた和紙。
首里には樋川が数多くありその水質は和紙作りに適していたとの事。
一度途絶えた琉球紙を復元させたのが人間国宝の故阿部榮四郎氏とそのお弟子さんの勝公彦氏。残念ながら勝氏も故人となられましたが、その技と工房はしっかりと沖縄のお弟子さんに受け継がれました。
蕉紙庵で紙を漉く、安慶名清氏。

工房近くにある宝口樋川。


材料の調達から仕上げまですべて手作業で行っています。
自然の植物を使い、気候を相手の紙すきは長年の感と繊細な注意を払いながらの気の抜けない仕事です。
それだけに、出来上がった和紙への思いは深く、一枚一枚を大事に使ってほしいという願いが生まれます。
紙の多様化とIT化が進む中で、和紙の使途も限られてきていますがそれでも良質の紙は求められ使い続けられていくことでしょう。
和紙を使った作品作りに取り組んでいる方、和紙に興味のある方、ぜひ沖縄の和紙を手にとってご覧になってみて下さい。
蕉紙庵の和紙は県立美術館・博物館のショップにも置かれています。
当方への連絡はこちらから。
ちなみに、安慶名さんのバックにある書は出雲和紙の人間国宝安部榮四郎氏が芭蕉紙に書いた作品。
氏の存在なくしては沖縄の和紙の復元はなかったかもしれません。
また、実際に沖縄に工房を構え見事に芭蕉紙を再現させ勝公彦氏。
その後40歳という若さで沖縄の地で亡くなられましたが氏の尽力により復元された和紙は沖縄の貴重な財産となっています。
芭蕉紙のことをく多くの方に知って頂き活用されていく事でこれからも和紙作りの伝統が守られていく事でしょう。
琉球和紙についての当サイトの紹介記事は下記。
http://www.kraft-kg.com/introduce.html?zenid=8ac9cbc587b7d74d4d537e8e8d7fa7fd
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